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2024年10月09日 コラム 二重整形全切開挙筋前転眉下切開眼瞼下垂

眉下切開か全切開か?あなたに合った二重整形の選び方

こんにちは、ビクアスクリニック秋葉原 院長の植木です。
今回は「眉下切開」か「全切開」かで迷われている方に向けて、それぞれの特徴と選び方について解説します。

眉下切開と全切開の違い

どちらの手術も二重の幅を広くすることができますが、広くするための方法が異なります。

眉下切開

眉下切開で二重の幅を広げる方法は、主に皮膚のたるみにより二重が隠れている部分の皮膚を取り除くことによって実現します。これにより、二重の幅が強調されます。
この手法は、特に年齢によって皮膚がたるんできた方に適しています。

全切開

一方、全切開はより直接的なアプローチです。
二重のラインを新しく作るために眼窩隔膜(がんかかくまく)を切開し、それを移動させて縫い合わせます。皮膚のたるみがない場合や、しっかりとした二重を形成したい方に向いています。

基本的には、皮膚がたるんでいない場合には全切開が確実な方法です。

眼瞼下垂と挙筋前転

ここで、手術を検討されている方の中には、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」も気になる方がいらっしゃるかもしれません。眼瞼下垂はまぶたが下がって目が開けにくくなる状態で、眉下切開や全切開と同じタイミングで考慮することもあります。

眼瞼下垂に対するアプローチとしては、「挙筋前転(きょきんぜんてん)」という手術があります。
これは、目を開ける筋肉(挙筋)を前に移動させて固定し、目の開き具合を改善する手術です。

この手術では眼窩脂肪も少し減少させられます。基本的には挙筋前転によって目の開き具合を調整します。

挙筋前転と脂肪除去

挙筋前転や二重形成時には眼窩隔膜を一度切るため、眼窩脂肪が露出します。そのため、この脂肪は必要に応じて除去されます。
ただし年齢とともに目元がへこむため、多くの場合は適応が少なくなる傾向があります。

挙筋前転

眼瞼下垂の手術では、「挙筋前転」を行います。これは、目を開ける筋肉(挙筋)を前に移動させて固定する方法です。
この手術によって目の開き具合が改善されます。また、この際に眼窩脂肪も調整されることがあります。

挙筋前転と眉毛への影響

挙筋前転によって目が自然に開くようになるため、それまで眉毛で代償的に目を見開いていた方は、その必要がなくなり、結果的に眉毛は元の位置よりも下がることがあります。
既に目元が十分に開いている方には、この手術によるメリットは少ないでしょう。

単なる全切開だけでは目の大きさ自体は変わりません。
また、眉毛も特に下がることはありません。
一方で、眉下切開では多少眉毛が下がります。ただし皮膚のたるみ具合によっては思ったほど二重の幅が広げられない場合もありますので、ご自身の状態や希望する結果によって選択することが重要です。

年齢別:眉下切開と全切開の適応について

二重整形を考える際、年齢によって適した手術方法が異なることがあります。
ここでは、年配の方と若い方それぞれに適した方法について解説します。

年配の方の場合

年配の方は、加齢に伴い以下のような特徴が見られることが多いです。

  • 二重の幅が広がっている
  • 目が下がってきている
  • 通常は引き込まれて上がっている部分がボヤっとしてくる

これらの特徴から、年配の方には基本的に眼瞼下垂があると考えられます。そのため、挙筋前転を含む手術が推奨されます。

若い方の場合

若い方は、年配の方と比べて以下のような特徴があります。

  • 皮膚のたるみが少ない
  • 眉下で大きく皮膚を取る必要性が低い

そのため、若い方に眉下切開を行う場合、10mmなどの大きな切除はほとんどありません。結果として、眉下切開による変化が思ったほど大きくならない場合が多いのです。

若い人が眉下切開をすることはほとんどないのでしょうか?

眉下切開を全くやらないわけではありません。若い方でも適応がある場合はあります。例えば、皮膚が二重を被っているケースです。そういった場合は、皮膚を少し切除することで綺麗な二重になることがあります。

ただし、若い方の場合は細かい調整が難しいという面があります。また、皮膚に余りがないのに切除すると、見た目が良くならない可能性があります。

眉下から睫毛までの長さを約25mmに設定することが多いです。
例えば、現在35mmある人なら10mm程度切除するイメージです。ただし、もともと25mm以下の方は適応ではないでしょう。

若い人は基本的に全切開のほうがいいのでしょうか?

若い方の場合、眉下切開の適応は少ないのは事実です。
ただし、まぶたが分厚い若い方の場合は、ROOF(眼輪筋下脂肪)が分厚いことがあります。そういった方にはROOF除去が必要になることがあります。

全切開で脂肪除去も一緒にやってもらう方が良いでしょうか?

はい、その方が良いでしょう。
ただし、事前にテープテストなどで皮膚を取ったところをシミュレーションすることをおすすめします。
イメージ通りであれば切開する適応になるかもしれませんが、やはり若い方の場合は適応が少ないのが現状です。

若い方と年配の方の二重まぶた手術における傷跡の違い

二重まぶた手術を考える際、多くの方が気にされるのが手術後の傷跡です。実は、年齢によって傷跡の目立ち方に大きな違いがあります。

若い方の場合

若い方は、全般的に手術の傷跡が目立ちやすい傾向にあります。これは主に以下の理由によります。

  1. 皮膚のハリ:若い方の皮膚は張りがあるため、傷の幅が広くなりやすくなります。
  2. 皮膚の緊張:皮膚が引き締まっているため、縫合部分に余分な力がかかります。

そのため、若い方の場合は特に、手術方法や術後のケアに注意が必要です。

年配の方の場合

対照的に、年配の方は傷跡が目立ちにくい傾向にあります。

  1. 皮膚の弛み:年齢とともに皮膚が緩むため、傷跡が自然に隠れやすくなります。
  2. シワとの調和:既存のシワに沿って傷跡ができるため、目立ちにくくなります。
  3. 眉毛の長さ:年齢とともに眉毛が長くなる傾向があり、これも傷跡を隠すのに役立ちます。

さらに、年配の方は皮膚のたるみが多いため、必要に応じて皮膚を切除することも可能です。これにより、より自然な仕上がりを得られることがあります。

よくある質問

全切開も眉下切開も両方適応がある人はいますか?

はい、います。例えば、一重で二重にしたい方で、かつ皮膚のたるみがある場合です。
この場合、二重を作るために全切開が必要ですが、皮膚のたるみがあるため全切開だけでは不十分で、眉下切開も必要になることがあります。
ただし、上眼瞼の皮膚を取りすぎると、眉に近い厚い皮膚が二重に重なり、厚ぼったく見えてしまう可能性があります。
そのため、皮膚が余っている場合は眉下切開も併せて行うことで、より自然な仕上がりが期待できます。

挙筋前転(眼瞼下垂)も眉下切開も適応だけど、片方だけやりたい場合はどちらがおすすめですか?

この場合は、まず眼瞼下垂手術(挙筋前転)をおすすめします。
理由は以下の通りです:

1. 両方適応がある人は、すでに皮膚のたるみがある可能性が高い。
2. 眼瞼下垂手術を行うと、さらにたるみが顕著になる。
3. その後で適切な量の皮膚を切除することで、ちょうど良い仕上がりになります。

一方、眉下切開だけを行った場合、目の開きの悪さは改善されません。
皮膚のたるみだけを気にしている場合は眉下切開でも改善は見込めますが、効果はマイルドになります。

眉下ファーストな意見も多いですが、眉下切開のほうが技術的に簡単だからですか?

眉下切開の方が全切開や挙筋前転に比べて技術的に簡単です。そのため、「とりあえず眉下切開をする」という考え方をする医師もいるかもしれません。特に、挙筋前転の難しさを考慮すると、眉下切開を先に勧める傾向があるかもしれません。

全切開ができて挙筋前転できない先生もいますか?

挙筋前転は全切開よりも難しい技術であり、これらの難しさから、全切開はできても挙筋前転は行わない医師もいます。
主な理由は以下の通りです。

1.左右差が出やすい。
2.表面と裏面を適切に剥がす必要がある。
3.細かい調整が必要。

全切開と眉下切開両方必要な場合の施術の順番は?

両方必要な場合は、分けて施術することをおすすめします。
順番としては、まず全切開を行い、その後で眉下切開を行うのが良いでしょう。理由は以下の通りです。

1.眼瞼下垂手術(全切開を含む)を行うと、眉毛の位置が変化する。
2.眉下切開を行うと眉毛が下がってくる。
3.全切開後に眉毛の位置が安定してから眉下切開を行うことで、より適切な量の皮膚を切除できる。

このように段階を踏んで施術することで、より確実な結果が得られます。

ダウンタイムを1回にするために、ボトックスで固定して眉下切開と全切開を両方一気にできますか?

ボトックスで眉を下げてから両方の手術を一度に行うことは技術的には可能です。
しかし、私としては手術を分けて行うことをお勧めします。
一度に行うよりも、段階的に行う方がより良い結果が得られる可能性が高いからです。

目が窪んでいて目尻だけ皮膚が垂れている場合、眉下切開と全切開のどちらが良いでしょうか?

この場合、原因によって適切な処置が変わってきます。多くの場合、年齢とともに目が窪むのは眼瞼下垂が原因です。眼瞼下垂の場合は、挙筋前転手術を行うことで窪みが改善される可能性があります。

皮膚のたるみに関しては、基本的に皮膚の切除が必要になります。
眼瞼下垂の手術が必要になる可能性もありますが、外側の皮膚を取る場合は、切除量にもよりますが、一般的に眉下切開が適していると言えます。

窪みの原因は脂肪が減るからではなく、奥に引き込まれるからなのですか?

年齢とともに目の下の部分は膨らんでくる傾向がありますが、上まぶたの窪みに関しては、脂肪が減少するというよりも、眼窩(骨の窪み)が広がることや、筋肉の働きによって奥に引き込まれることが主な原因だと考えられます。

脂肪が減って窪みになっていないのであれば、何か注入をして改善する方法はありますか?

眼瞼下垂手術だけでは窪みが完全に改善しないケースも多くあります。そういった場合には、注入療法が効果的な場合があります。
具体的には、PRPFやヒアルロン酸注入、脂肪注入などの方法があります。患者さんの状態に応じてより適している方法を選択します。

すだれのような瞼を全切開で解消することは可能ですか?

全切開での皮膚切除は、二重のラインで3mmくらいを目安にしています。それ以上の切除はあまり推奨されません。皮膚を取りすぎると、厚い皮膚が降りてきてしまい、それを修正するのは非常に困難だからです。
3mm以上の切除が必要な場合は、全切開よりも眉下切開の方が適していると言えます。
皮膚を取る手術は元に戻すことができないので、慎重に判断する必要があります。

眉下切開と全切開のシミュレーション方法

二重整形の術前シミュレーションは、手術方法によって異なります。

  • 全切開の場合:ブジーを当てて二重ラインのイメージを作ります。
  • 眉下切開の場合:テープテストを行います。切除予定の部分をテープで上に引き上げることで、術後のイメージをつかむことができます。

まとめ:眉下切開か全切開か

どちらの手術方法を選択するかは、個々の状況や希望によって異なります。多くの場合、二重の幅を広くしたいという要望から、この2つの選択肢で悩む方が多いようです。

ただし、眉下切開で二重の幅を広くしようとする場合、術後のシミュレーションが難しいという課題があります。
特に、細かい調整(0.5mm~1mm程度)を行おうとすると、眉毛と切開部位の距離が離れているので、眉毛が下がってくる可能性もありますので、その調整がなかなか難しいです。

二重の幅を広くして綺麗な状態にしたい場合は、全切開の方が適している可能性が高いです。

ただし、極端に広い二重を作ることは、どちらの方法でも難しい場合があります。

最適な手術方法は、年齢や皮膚の状態など、個々の条件によって大きく異なります。例えば、ある程度皮膚が二重に被ってきた方が、美しい二重になることもあります。

結論として、眉下切開と全切開のどちらが適しているかは、ケースバイケースで判断する必要があります。専門医との詳細な相談を通じて、最適な方法を選択することが重要です。

動画でも紹介しています。ぜひご覧ください。

この記事を書いた人

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ビクアスクリニック秋葉原 院長。
福岡大学医学部卒業。同大学病院形成外科に入局。以降、全国各地の病院で形成外科治療に携わる。
2020年『ビクアスクリニック秋葉原』入局、2021年に院長就任。
【資格・役職】日本形成外科学会 専門医

「綺麗になりたい」という気持ちは、全ての女性の願いだと思います。
患者様の気持ちに最大限にお応えするため、カウンセリングではご納得頂けるまで何度も話し合い満足度の高い治療を常にご提供できるよう心がけております。
特に術後イメージを上手く伝えられるようカウンセリングをさせて頂いております。
一度、手術を行えばそれで終わりということではなく、患者様とは一生のお付き合いをコンセプトに、「美のかかりつけ医」として末永いお付き合いをさせていただきたいと思っています。

きめ細やかなカウンセリング・診察で、
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