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      コラム 傷跡ケア出産後帝王切開

      帝王切開の傷跡ケア:専門医が解説する治療法と自宅でのケアポイント

      こんにちは。ラジニアクリニック 院長の植木です。
      今回は、多くの女性が気にされる帝王切開の傷跡について解説します。

      帝王切開の傷跡はどのように残るか

      最近の医療技術の進歩により、産科医も傷跡をできるだけ目立たなくする工夫をしています。
      通常、横向きの切開が行われ、この方法だと傷跡も比較的目立ちにくくなります。

      ただし、緊急時には急いで手術をしなければならないこともあり、そうすると縦方向の切開が必要になることもあります。縦の傷跡は目立ちやすいため、気にされる方も多いでしょう。

      帝王切開の傷跡の治療方法

      帝王切開の傷跡,01.注射を打つ、02.ステロイドのテープ、03.レーザー、04.切除

      傷跡の状態や時期によって、さまざまな治療法があります。
      早い段階での治療オプションには以下のようなものがあります。
      1.ステロイド注射(保険適応)
      2.ステロイドテープ(保険適応)

      これらは主に赤みや盛り上がりを抑える効果があります。

      傷跡が落ち着いてきて赤みだけが残っている場合は、
      3.レーザー治療
      が効果的です。
      さらに、目立つ傷跡の場合は、

      4.切除手術

      などの選択肢もあります。

      帝王切開の切除手術の詳細

      横向きの傷跡の場合、基本的にその傷が最も目立たないデザインになっているため、太くなった傷跡を周囲ごと切除して細く縫い直します。

      縦の傷跡はお腹の動きによって引っ張られやすく、目立ちやすい傷になりがちです。
      この場合、ジグザグになる傷跡に縫い直すことで、傷跡を目立ちにくくすることができます。

      ただし、帝王切開を一度受けた方は次の出産も帝王切開になる可能性が高いため、傷跡の修正は妊娠の予定がない時期に行うことをおすすめします。

      帝王切開の傷跡の治療法「ステロイド」「テープ」「レーザー」の詳細

      1.ステロイド注射

      ステロイド注射は、傷跡の盛り上がりを軽減するのに効果的です。

      • 頻度:約1ヶ月に1回
      • 回数:個人差がありますが、通常4~5回程度
      • ダウンタイム:基本的になし(まれに内出血することがあります)

      2.テープ療法

      専用のテープを傷跡に貼ることで、傷の治癒を促進します。

      • 使用方法:傷跡からはみ出さないようにテープをカットして使用
      • 貼り替え:毎日行うのが理想的
      • ダウンタイム:基本的になし
      • 注意点:肌に合わない場合は、シリコンテープを使用するのもおすすめです

      3.レーザー治療

      主に傷跡の赤みを軽減するのに効果があります。

      • 頻度:約2ヶ月に1回
      • 回数:約5回程度
      • ダウンタイム:基本的になし(2~3日程度のかゆみが出ることがあります)
      • 注意点:傷の幅を細くする効果はありません。そのため、もともと幅が広く気になる場合だと細くする治療が別途必要です。

      出産後の傷跡の治療開始時期

      レーザー治療やテープ療法は、赤みや盛り上がりが出始めたら開始可能です。
      一方、傷跡の切除などの外科的処置は、出産後約半年程度経ってからが適しています。

      出産後にできる、術後の傷跡ケアについて

      出産後、傷跡をケアする最も簡単な方法は、テーピングを丁寧に行うことです。
      シリコンテープなどを使用し、約半年間継続することで、傷の引っ張りや盛り上がりを抑制できます。

      テープの貼り替えは週に1~2回程度が理想的です。
      頻繁な貼り替えは肌への負担になるため、できるだけ長く貼ったままにすることをおすすめします。

      術後の傷跡ケアまとめ

      術後すぐからできるケア(術後〜6ヶ月)

      日常生活での注意点
      術後の傷跡は非常にデリケートです。衣服による摩擦や、体をかがめる動作で傷口に負担がかからないよう、普段の動作にご注意ください。

      テープ固定によるケア
      傷口が完全に閉じましたら、医療用テープ(サージカルテープ)やシリコンジェルシートを傷跡に対して垂直方向に貼付いただきます。適切な圧迫と保護により、傷跡の広がりを防ぎ、ケロイドの予防にも効果が期待できます。

      テープの貼り替えは週に1〜2回程度が理想的です。頻繁な貼り替えは肌への負担になるため、できるだけ長く貼ったままにすることをおすすめします。

      保湿とマッサージ
      医師の指導に従い、適切な保湿ケア(ヒルドイドなどのクリーム)と優しいマッサージを行うことで、血液循環を促進し、傷跡の形成を最小限に抑えることができます。

      生活習慣の調整
      長時間の入浴や過度な飲酒は炎症を引き起こす可能性がありますので、お控えください。

      傷跡がきれいになるまでの期間

      傷口の表面が閉じた後も、皮膚の深層部が完全に修復されるまでには3ヶ月から1年程度の期間を要します。特に術後3ヶ月〜半年間のケアが最も重要であり、この時期の適切な管理が最終的な仕上がりを大きく左右します

      帝王切開の傷跡に関するよくある質問

      帝王切開後の傷跡ケアについて、患者さんからよく寄せられる質問にお答えします。

      おすすめの塗り薬はありますか?

      塗り薬だけで傷を目立たなくするのは難しいですが、保湿は大切です。
      ヒルロイドなどのクリームなどを塗ることで、ある程度傷跡が目立ちにくくなる可能性があります。

      傷跡は術後どのような状態ならケロイドと判断できますか?

      ケロイドは以下の特徴があります。
      ・傷跡を超えて盛り上がっている
      ・ひねると痛みや痒みがある
      単に傷自体が盛り上がっているだけの場合は、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれ、ケロイドとは区別されます。

      肥厚性瘢痕の人も希望すればステロイド注射は打てますか?

      ケロイドと肥厚性瘢痕の見分けは難しいため、診察の上で必要と判断された場合はステロイド注射を行うことができます。

      傷跡切除時に皮膚のたるみも一緒に切除できますか?

      可能ですが、注意が必要です。
      皮膚の緊張が強すぎると、かえって傷跡が目立ちやすくなってしまいます。
      皮膚を引っ張りすぎると傷跡が汚くなる可能性があるため、適度な切除量を慎重に判断する必要があります。

      おわりに

      帝王切開の傷跡は多くの女性にとって気になる問題ですが、適切なケアと治療によって改善することができます。早期からのテーピングや保湿ケア、そして必要に応じて専門的な治療を受けることで、傷跡を目立ちにくくすることが可能です。

      ただし、傷跡は個人差が大きいため、一人ひとりに合わせたアプローチが重要です。気になる症状がある場合は、専門医に相談し、適切な治療方法を見つけることをおすすめします。

      医師へのご相談

      以下のような症状がございましたら、お早めに当院へご相談ください。

      • 強いかゆみや赤みが続く
      • 傷口が開いてしまった
      • その他、気になる症状

      傷跡のタイプや体質に合わせた、最適なケア方法を提案させていただきます。

      最後に、帝王切開の傷跡は新しい生命を迎えた証でもあります。完璧に消すことにこだわりすぎず、自分の体を大切にケアしていく姿勢が何より大切だと考えています。皆様の健やかな産後生活を心よりお祈りしております。

      この記事を書いた人

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      ラジニアクリニック 院長。
      福岡大学医学部卒業。同大学病院形成外科に入局。以降、全国各地の病院で形成外科治療に携わる。
      2020年 大手美容外科入局、2021年より院長。
      2022年 ビクアスクリニック秋葉原開院、2025年 ラジニアクリニック院長に就任。
      【資格・役職】日本形成外科学会 専門医

      「綺麗になりたい」という気持ちは、全ての女性の願いだと思います。
      患者様の気持ちに最大限にお応えするため、カウンセリングではご納得頂けるまで何度も話し合い満足度の高い治療を常にご提供できるよう心がけております。
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