ワキガの原因と治療法:ビューホットと剪除法の違いを解説
こんにちは、ビクアスクリニック秋葉原 院長の植木です。
本日はワキガについて解説をしていきます。
ワキガとは?
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺は全身にあり、サラサラした汗を分泌します。
一方、アポクリン腺は脇、陰部、足の裏など特定の部位に存在し、ねばっとした匂いの強い汗を分泌します。
アポクリン腺から強い匂いが出ている状態をワキガと呼びます。
セルフチェック
自分の体臭を自覚するのは難しいものですが、ガーゼを脇に挟んでしばらく置いた後、そのガーゼの匂いを確認する方法があります。
また、Tシャツが黄色くなったり、耳垢が柔らかかったりする場合、ワキガの素因がある可能性があります。
乳輪や陰部の臭いは、パートナーに指摘されるケースが多いようです。
自分で判断が難しい場合は、周りの人に聞くのが一番良い方法だと思います。
治療法
ワキガの治療法には以下のようなものがあります。
ボトックス注射
汗の分泌を抑制する効果があります。全身のどの部位に打っても効果が期待でき、4か月ほど持続します。
塗り薬
保険適用のエクロックゲルや自費のパースピレックスなどがあります。毎日塗ることで汗の分泌を抑えます。
手術(剪除法)
脇に4cmほどの切開を加え、皮膚を反転させてアポクリン腺を確認しながら除去します。効果は高いですが、傷跡が残ります。
ビューホット
剣山のような針が付いた機械を皮膚に当て、熱でアポクリン腺を焼く治療法です。
ビューホットについて
ビューホットは傷ができないというメリットがあります。
局所麻酔をした状態で、皮膚の層ごとに針の深さを変えて照射していきます。
ダウンタイムは最初にかさぶたみたいになりますが、1週間から2週間ほどで、かさぶたが収まります。
1か月ほどで穴は目立たなくなりますが、色素沈着を予防するためにビタミンCやビタミンE、トラネキサム酸の服用を勧めることもあります(オプション)。
手術で実際にアポクリン腺を見るわけじゃないので、手術ほどの確率ではないものの、1回の照射で7割ほどの効果が期待でき、何度でも受けることができます。
ただし、3か月以上の間隔を空けることが推奨されています。
脇以外の部位(乳輪、陰部、足の裏など)にも照射可能です。
ワキガの治療は何歳からでも受けることができますが、アポクリン腺が発達してくるのは思春期ころからです。早くやると二次性徴のタイミングでまたアポクリン腺が増えてきて、匂いが再発する可能性があります。
ビクアスクリニック秋葉原では、初回料金を払えば2回目以降の照射が半額になります。
剪除法について
ビクアスクリニック秋葉原では保険診療での手術(剪除法)も行っています。
剪除法では術後の安静がとても大事です。少なくとも1週間ほど圧迫し、2、3週間は腕を上げすぎないようにすることを提案しています。
傷跡は残ってしまうため、きれいに縫うよう心がけていますが、皮膚に薄くなってしまうので、傷が目立ちやすくなります。
脇の範囲が広い人の場合、まれに切開を2箇所におくこともあります。
片方ずつ1か月間隔でやっていきます。両方同時にやると腕が全く使えなくなってしまうためです。
基本的に3週間ほどで普通に過ごせるようになりますが、傷跡の赤みが半年から1年ほど続く方が多いです。
料金を抑えたい方や、ビューホットだと少し料金が高くなってしまうため、保険診療でやりたい方には剪除法を案内することもあります。
18歳までは医療費が無料なので、そのタイミングで手術を受ける方もいらっしゃいます。
最初から保険希望でご来院される方の方が多いかもしれません。ビューホットは保険が効かないためです。
本人はそんなに気にしていない場合が多く、親御さんが匂うから子どもも…と言ってくることが多いです。遺伝はありますね。
ただし、傷跡が残るため、特に女性にはおすすめしていません。
脇のシワの線に沿って4cmほどの傷跡が残り、白くなればシワのように見えることもありますが、皮膚がペラペラになってしまうので、皮膚の移植のような感じになります。最初はゴワゴワした皮膚になることもあります。
切り直すことはできますが、傷の長さは長くなってしまいます。これがデメリットの1つです。
レーザー治療で傷跡を目立たなくすることはできますが、フラクショナルレーザーの場合、1回の照射で皮膚の10%程度しか入れ替わらないため、1回やっただけだとほとんど変わりません。最低5回、できれば10回ほどの照射が必要になりますので、脇の1本線のためにやるかどうかということになってきます。
傷があっても別に良いくらい匂いが気になっている方は手術でもいいとは思いますが、個人的におすすめなのは傷ができないビューホットの方です。
物足りないという方の場合、切開が必要になることもあるので、その場合は保険診療での手術を提案することもあります。
おわりに
ワキガは生活の質を低下させる悩みですが、適切な治療法を選択することで改善が可能です。ビューホットは傷跡が残らないメリットがある一方、剪除法は保険適用で費用を抑えられるメリットがあります。
ご自身の症状や希望に合わせて、ご相談の上、最適な治療法を選択することをおすすめします。ワキガでお悩みの方は、ぜひ一度ビクアスクリニック秋葉原にご相談ください。
動画でも解説しています。ぜひご覧ください。