子どものワキガ、どうすればいい? 親子で知っておきたい原因と治療の選び方(ビューホットなど、負担がかからない治療があります)
「最近、子どもの脇のにおいが気になってきた」「もしかしてワキガ? でも本人には言いづらくて……」
そんな悩みを抱えている親御さんは、少なくありません。また、自分自身のにおいが気になりはじめた中高生のみなさんの中にも、「友達には相談できない」「どうしたらいいかわからない」と一人で抱え込んでいる人がいるかもしれません。
ワキガは、決して珍しいことでも、恥ずかしいことでも、ありません。体の仕組みからくる、れっきとした医学的な状態です。正しく知って、適切に対処すれば、悩みを小さくすることができます。
目次
なぜ子どもがワキガになるの?
ワキガの原因は、「アポクリン汗腺」という特定の汗腺にあります。この汗腺は思春期のホルモン変化をきっかけに発達し、そこから出た汗が皮膚の常在菌に分解されることで、独特のにおいが生じます。
症状が出る時期には個人差があり、一般的には10〜12歳頃から目立ちはじめますが、早い場合には7〜8歳頃から気になることもあります。「まだ小学生なのに」と驚く親御さんもいますが、それだけ発育が順調だということでもあります。
また、ワキガには遺伝的な傾向があることも知られています。両親のどちらかにワキガがある場合は約50%、両親ともにある場合は約80%の確率で子に受け継がれるとされています。「自分もワキガだったから、子どもに申し訳ない」と感じる親御さんもいますが、体質は誰のせいでもありません。大切なのは、そこからどう向き合うかです。
うちの子、ワキガかも? セルフチェックの目安
「ワキガかどうか」を家庭で確認したい場合、以下の点が参考になります。
- 脇に汗ジミや黄ばみが出やすい
- 耳垢が湿っている(べたっとしたタイプ)
- 家族にワキガの人がいる
- 汗の量が多い
これらが複数当てはまる場合、ワキガの可能性があります。ただし、本人が気にしているにもかかわらずセルフケアで限界を感じているなら、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
治療は「重さ」に合わせて選べる
ワキガの治療は、症状の程度に応じていくつかの選択肢があります。「いきなり手術」ということにはならないので、安心してください。
まずは日常ケアから:医療用制汗剤(パースピレックス)
軽度の場合、夜寝る前に塗るだけの医療用制汗剤「パースピレックス」が選ばれることが多いです。塩化アルミニウムを配合しており、1回の使用で2〜5日程度、効果が持続します。生活制限もなく、12歳以上から使用可能。まず試してみたいという方に向いている方法です。
切らずに汗腺にアプローチ:ビューホット治療
「制汗剤では物足りない」「もう少し根本的に対処したい」という場合に選ばれるのがビューホット治療です。メスを使わず、細い針から高周波(RF)の熱を汗腺に届けることで、においの原因を弱めます。施術時間は約20分と短く、ダウンタイムも1週間程度。部活や学校生活を大きく変えずに済む点が、成長期の子どもに選ばれる理由の一つです。
注射で汗を抑える:多汗症ボトックス注射
汗の量が多いことでにおいが強くなっているケースには、ボトックス注射が有効なことがあります。汗腺の働きを一時的に抑えることで、においや汗を数カ月間軽減します。皮膚を切らずに済み、施術時間も短いため身体的な負担は少なめです。ただし、15歳未満の方は受けられないため、年齢を確認したうえで検討しましょう。
将来的な選択肢:外科手術(皮弁法)
アポクリン汗腺を直接取り除く手術は、効果が高く再発も少ない根本的な治療法です。ただし、成長期に行うと新たな汗腺が発達して再発する可能性があるため、一般的には高校生以降、体の成長が落ち着いてからの検討が推奨されています。「今すぐ」ではなく「将来の選択肢」として頭に入れておくとよいでしょう。
「様子を見よう」が続いてしまう前に
においに関する悩みは、本人が一番つらいものです。「そのうち慣れる」「成長したら変わるかも」と先延ばしにしているうちに、自己肯定感が傷ついたり、人間関係に影響が出てしまうこともあります。
まずはカウンセリングだけでも構いません。「治療するかどうか、まだ決めていない」という段階からでも、ご相談いただくことで今の状態に合った情報を提供いたします。
親子で一緒に来院される方も多くいます。子ども一人では言いにくいことも、信頼できる大人と一緒に話すことで、前向きに向き合えることがあります。
においのことで悩む時間を、少し短くしてあげられるかもしれません。
当院の子どものワキガ治療については、以下のページをご覧ください。
子どものわきが(腋臭症)・多汗症を改善したい