様々な治療法がある!シミ・肝斑治療の種類とは
シミと肝斑は同じようなものではありますが、原因が異なります。そのため、単純にシミの治療を肝斑に適用できるとは限りません。
シミや肝斑に悩んでいるのであれば、それぞれに適した治療を行うために、早めにクリニックを受診しましょう。ここでは、シミ・肝斑の治療の種類について解説します。
シミの特徴
シミとは、肌にできる茶色や黒色の色素斑です。シミには、次のような種類があります。
・肝斑
・老人性色素斑
・後天性メラノサイトーシス
・そばかす
この中でも一般的に「シミ」と呼ばれているものが老人性色素斑です。老人性色素斑は、加齢とともに現れる、シミの代表的なものだといえます。
肝斑の特徴
肝斑は、境界が不鮮明な同じ形とサイズのシミが左右対称に現れるのが特徴です。特に、ほほ骨に沿って広範囲に現れることが多いといわれています。口の周りや額などにも現れることがあるので鏡でチェックしましょう。
原因は、紫外線によるメラニン色素の過剰分泌やターンオーバーの乱れなどの他に、女性ホルモンのバランスが崩れることも挙げられます。ホルモンバランスは精神的なストレスなどに影響されて乱れることがあるため、ストレス社会とも呼ばれる現代では、その症状に悩まされている方が多いかもしれません。
シミ・肝斑の治療法
シミ・肝斑の治療には、メスを使用しません。そのため、大きな傷痕が残る心配が少ないという特徴があります。
以下が、主に用いられる治療法です。
イオン導入
イオン導入とは、微弱電流でシミ・肝斑の治療に有効とされる成分をイオン化して、肌に効率よく浸透させる治療法です。
シミ・肝斑の治療には、ビタミンCをイオン導入します。これは、ビタミンCにメラニン色素の生産を抑えたり、還元したりする作用があるためです。
レーザートーニング
シミは、メラニン色素をレーザーで破壊することで改善できる可能性があります。しかし、肝斑の場合は、レーザーを照射することでメラニン色素を生産するメラノサイトが活性化し、症状を悪化させてしまう恐れがあり、注意しなければなりません。
ここで活躍するのが、レーザートーニングです。レーザートーニングとは、メラノサイトを刺激しないように均一にムラなく照射できるレーザー機器を使用した治療法です。非常に低出力のレーザーを使用するため、2週間ごとに合計8回以上もの施術が必要になります。
ケミカルピーリング
皮膚の表面にある角質は、肌を刺激から守る役割を果たしています。しかし、肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れたり紫外線を受け続けたりすると、角質が異常に増えたり、古い角質が残ったりしてしまうのです。
このような状態は、毛穴詰まりを引き起こすため、ニキビが発生しやすくなります。古い角質や異常に増えた角質は、ピーリングでケアするといいでしょう。
ピーリングとは、薬剤を使って角質を剥がし、皮膚が自然に治癒する能力を利用して健康な皮膚を取り戻す治療法です。自宅でも行うことができますが、弱い薬剤を使用するため、十分な効果を得られない場合があります。
一方、クリニックで受けるピーリングを「ケミカルピーリング」といい、強力な薬剤を使用するため、高い効果が期待できるというわけです。
ケミカルピーリングは、シミだけではなく、くすみやニキビ痕にも効果が期待できます。基本的に2週間に1回程度の施術を目安とし、肌の状態に合わせて週2回~月2回までの頻度で施術を受けることが多いでしょう。
複数の治療を組み合わせる
肝斑の治療では、1つだけではなく複数の治療を組み合わせることがあります。例えば、ピーリングで肌の状態を整えてからイオン導入でビタミンCやプラセンタエキスを肌に浸透させる方法などです。
どのような治療が適しているかは、医師の診察を受けなければわかりません。自分で無理に治そうとすると、かえって悪化を招く恐れがあるので、ぜひクリニックを受診してくださいね。
おわりに
シミや肝斑ができると、実年齢よりも老けて見られてしまうことがあります。そのことがストレスになり、余計に症状を悪化させてしまうこともあるでしょう。
このような悪循環に陥る前に、クリニックで治療を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。