脂漏性角化症は放置しても大丈夫?原因・見分け方・治療法を医師が解説

脂漏性角化症は放置しても大丈夫?
原因・見分け方・治療法を医師が解説
「最近、顔に茶色い盛り上がりが増えてきた」
「シミだと思っていたら、だんだん厚みが出てきた」
このようなお悩みはありませんか?
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は、中高年に多い良性のできもので、一般的には“老人性いぼ”とも呼ばれています。
基本的には良性の病変ですが、中にはメラノーマ(悪性黒色腫)や基底細胞がんなど、見た目が似ている皮膚疾患もあるため、自己判断には注意が必要です。
この記事では、脂漏性角化症の原因や特徴、見分け方、ラジニアクリニックで行っている治療法について、医師監修のもとわかりやすく解説します。
目次
脂漏性角化症とは
脂漏性角化症は、加齢とともに増えやすい良性の表皮性腫瘍です。
顔・首・胸・背中・こめかみなど、紫外線を受けやすい部位にできやすく、次のような特徴があります。
主な特徴

- 茶色〜黒色
- 少し盛り上がる
- 表面がザラザラしている
- シミのように始まり徐々に厚くなる
- 複数個できることがある
加齢による皮膚変化や長年の紫外線ダメージが関係すると考えられています。
脂漏性角化症の原因
脂漏性角化症の明確な原因は完全には解明されていませんが、主に以下が関与すると考えられています。
紫外線
長年の紫外線曝露によって皮膚細胞に変化が起こり、発症しやすくなります。
特に、
- 顔
- 首
- 手の甲
- こめかみ
など日光を浴びやすい部位に多くみられます。
加齢
加齢に伴う皮膚代謝の変化も大きな要因です。
40代以降から徐々に増え始め、高齢になるほど複数個みられることがあります。
遺伝的要因
家族内で似た傾向がみられるケースもあり、体質的な要素も関係していると考えられています。
脂漏性角化症は放置しても大丈夫?
典型的な脂漏性角化症であれば、無理に治療しなくても問題ないケースが多いです。
ただし重要なのは、
「本当に脂漏性角化症か」
を見極めることです。
皮膚には、脂漏性角化症によく似た病変が存在します。
中には、
- メラノーマ(悪性黒色腫)
- 基底細胞がん
- 日光角化症
など、早期発見が重要な病気もあります。
受診をおすすめする症状
次のような変化がある場合は、早めに皮膚科・美容皮膚科へご相談ください。
注意したいサイン
- 急に大きくなる
- 色がまだらになる
- 黒さが強くなる
- 出血する
- 中央がへこむ
- 形がいびつ
- 強いかゆみがある
- 短期間で急に増える
特に「左右非対称」「輪郭不整」「色むら」「急激な変化」は、メラノーマで重要視される所見です。
脂漏性角化症の診断方法
視診
典型的な脂漏性角化症は、見た目の特徴から診断できることも少なくありません。
しかし、似た病変との鑑別が必要なケースでは、さらに詳しい検査を行います。
ダーモスコピー検査
ダーモスコピーとは、皮膚を拡大して観察する検査です。
肉眼では見えない色や構造を確認でき、診断精度の向上に役立ちます。
脂漏性角化症では、
- 稗粒腫様嚢腫
- 面皰様開孔
- 溝・隆起構造
などの特徴が確認されます。
検査による痛みは通常ありません。
病理検査(生検・切除)
悪性病変を否定できない場合には、病変を一部または全部切除し、顕微鏡で詳しく調べる病理検査を行います。
ラジニアクリニックでも、悪性が疑われる場合には保険診療での切除・病理検査をご案内しています。
ラジニアクリニックで行う脂漏性角化症治療
脂漏性角化症の治療法は、病変の大きさ・厚み・部位・数・仕上がりのご希望に応じて選択します。
エルビウムヤグレーザー
病変を蒸散して除去するレーザー治療です。
特徴
- 周囲組織への熱ダメージを抑えやすい
- 細かい調整がしやすい
- 顔の病変にも適応しやすい
- 比較的ダウンタイムに配慮しやすい治療
施術時間は約10分程度です。
ダウンタイム
- 1〜2週間程度
- 赤みは1〜2カ月程度残る場合あり
ピコレーザー
肌への負担に配慮しながら治療を行うレーザーです。
病変の状態に応じて適応を判断します。
電気分解
電気エネルギーを利用して除去する治療です。
局所麻酔を使用するため、大きな痛みの心配を軽減しながら施術を行います。
外科的切除
以下の場合には切除を検討します。
- 悪性を否定できない
- 病変が大きい
- 再発を繰り返す
切除した組織を病理検査へ提出できる点が大きなメリットです。
術後ケアについて
レーザー後は新しい皮膚が再生するまで患部保護を行います。
主な注意点
- 24時間は患部を濡らさない
- 軟膏・保護テープを使用する
- 紫外線対策を徹底する
- かさぶたを無理に剥がさない
紫外線は色素沈着の原因になるため、治療後はUVケアが重要です。
脂漏性角化症とシミの違い
シミ(老人性色素斑)は平坦な色素斑であることが多い一方、脂漏性角化症では徐々に厚みやざらつきが出てくることがあります。
「シミだと思っていたら盛り上がってきた」という場合には、一度診察をおすすめします。
よくある質問
脂漏性角化症は自然に治りますか?
自然に消えることは多くありません。
うつりますか?
脂漏性角化症はウイルス性いぼではないため、人にうつることはありません。
レーザーは1回で取れますか?
病変の状態によっては1回で改善が期待できる場合がありますが、追加治療が必要になるケースもあります。
ダーモスコピーは痛いですか?
拡大鏡を用いて観察する検査であり、通常は痛みを伴いません。
気になるできものはラジニアクリニックへご相談ください
ラジニアクリニックでは、ダーモスコピーによる診断を行い、病変の状態に応じてレーザー・電気分解・切除などをご提案しています。
「これは脂漏性角化症?」
「シミとの違いがわからない」
「できるだけ傷跡を残したくない」
といったお悩みも、お気軽にご相談ください。
まとめ
脂漏性角化症は中高年に多い良性のできものですが、見た目が似ている皮膚疾患との鑑別が重要です。
特に、
- 急に変化した
- 出血している
- 色がまだら
- 本当に良性か不安
といった場合には、自己判断せず医療機関へご相談ください。
ラジニアクリニックでは、ダーモスコピーによる診断から、レーザー・電気分解・切除まで、病変に応じた治療をご提案しています。
注意事項
※治療内容・回数・ダウンタイムには個人差があります。
※診察の結果、保険診療をご案内する場合があります。
※悪性病変が疑われる場合には、病理検査をおすすめすることがあります。