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2024年06月19日 コラム アゼライン酸炎症性疾患酒さ

酒さの症状と治療法!顔の赤み・ほてり感を和らげるために

こんにちは、ビクアスクリニック秋葉原の院長、植木です。
本日は酒さ(しゅさ)についてご説明いたします。

酒さとは?

酒さは毛包脂腺に生じる慢性的な炎症性の疾患です。
以下のような症状が見られます。

酒さの主な症状

  1. 突然顔がカッとなる
  2. ほてり感が出る
  3. かゆみが出る

酒さの判断方法

酒さは診察により判断されます。
他の似た症状を除外して診断をつけることが一般的です。

例えば、顔以外の露光部も赤い場合、光線過敏や日光過敏の可能性があります。
ステロイドを使用している場合は、ステロイドによる類似した症状が疑われます。

酒さの種類

酒さには以下の4つの種類があります。

紅斑血管拡張型
隆起はないが毛細血管が見える、いわゆる赤ら顔です。


丘疹膿疱(きゅうしんほうのう)型
紅斑血管拡張型が悪化した、ニキビのような隆起がでる状態です。


腫瘤(しゅりゅう)型
丘疹膿疱型がさらに悪化すると、でこぼこに盛り上がった状態となります。鼻にできる鼻瘤(びりゅう)が代表的で、鉄腕アトムに登場する「お茶の水博士」のような感じになります。男性に多いとされています。


眼球型
目に影響が出るタイプです。

酒さの原因

酒さの原因は明確には断定されていませんが、遺伝的要因も関与している可能性があります。
中年以降の女性に多いとされています。

酒さのホームケア

増悪因子を除去し、スキンケアを丁寧に行うことが予防になります。

増悪因子

  • 熱いもの
  • 冷たいもの
  • 風など環境要因

ホームケアポイント

  • 熱いお湯や冷たい水で洗顔しないで、約30度のぬるめのお湯で洗顔する
  • 摩擦が起こらないようにて洗う、拭く
  • 自分に合う保湿剤を使う

悪い成分について

特定して避けるべき成分はありません。
ただし、ヘパリンは血管拡張作用があるため使いにくいと言われています。
基本的には刺激の少ないものを使用することがおすすめです。

悪い食べ物について

辛い食べ物や熱い飲み物、お酒や香辛料などは避けたほうが良いです。

また、メンタル的なストレスや環境的な要因(暑さや寒さ)、外因的な刺激(洗顔時やマスク擦れ)も増悪因子となります。

クリニックでの治療法について

ビクアスクリニック秋葉原では、酒さの治療に自費診療を提供しています。以下が主な治療法です。

レーザー治療(Vビーム)

赤みを消すためのレーザー治療です。しかし、紫斑(あざ)ができる可能性があり、ダウンタイムが長いことが特徴です。

光治療(IPL)

主に当院で使用しているのは、IPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれる光治療法です。
この方法はダウンタイムがないものの、効果を得るためには回数を重ねる必要があります。

化粧品(アゼライン酸)

酒さの症状軽減に使われる化粧品成分で、比較的リスクが少なく使いやすいとされています。

IPL治療について

IPLは主に赤みに効くため、1か月おきくらいの頻度で5回以上行うことが推奨されています。

例えば腫瘤型の場合では、以下のような治療方法があります。

  • 抗菌薬(飲み薬・塗り薬):保険で使用が可能です。
  • アゼライン酸+IPL:自費診療となります。

アゼライン酸の副作用について

アゼライン酸は使用初期にピリピリした刺激感を感じることがありますが、継続することでその感覚はなくなることが多いです。
また、妊娠中や授乳中でも使用できるため、安全性も比較的高いとされています。

妊娠中・授乳中のIPL治療について

レーザー類については基本的に妊娠中には実施しておりません。
また、保険適用されている塗り薬も使用が難しいため、この期間中は主にアゼライン酸を使用するようにしています。

よくある質問

酒さの治療では肌診断できますか?

酒さの治療時は、肌診断を行わないことが多いです。
具体的な流れとしては以下の通りです。

1.問診
2.肌の観察
3.酒さの診断
4.治療

このように、問診と観察を通じて酒さを診断し、その後適切な治療を行います。

アゼライン酸はスキンケアのどのタイミングで使うのが良いですか?

アゼライン酸は、通常のスキンケアが終わった後、スペシャルケアとして最後に使用します。
1日2回塗布することが推奨されており、特に使用期間に制限はありませんので、多くの方が長期間使用しています。

酒さの治療中に他のレーザー治療を受けることはできますか?

酒さには増悪因子がありますので、刺激の強いことは基本的には避けるべきです。
赤みにはレーザー治療を行いますが、他の強い刺激がかかるレーザー治療は控えてもらい、酒さが改善してから再度検討するようにしています。

痒みはないけど赤ら顔の場合、良い治療法は?

実際に見てみないと確定できませんが、「いつも顔が赤い」という状態であれば、IPL(光治療)で赤みを引かせることが可能です。

おわりに

本日は酒さについて詳しくご説明いたしました。
酒さは慢性的な炎症性疾患であり、適切な診断と治療が必要です。
ビクアスクリニック秋葉原では、最新の治療法を用いて患者様一人ひとりに合ったケアを提供しております。もし酒さの症状にお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。心よりお待ちしております。

動画でも説明しています。ぜひご覧ください。

この記事を書いた人

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ビクアスクリニック秋葉原 院長。
福岡大学医学部卒業。同大学病院形成外科に入局。以降、全国各地の病院で形成外科治療に携わる。
2020年『ビクアスクリニック秋葉原』入局、2021年に院長就任。
【資格・役職】日本形成外科学会 専門医

「綺麗になりたい」という気持ちは、全ての女性の願いだと思います。
患者様の気持ちに最大限にお応えするため、カウンセリングではご納得頂けるまで何度も話し合い満足度の高い治療を常にご提供できるよう心がけております。
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