クマやほうれい線の治療法「PRP」とは?その効果と特徴について解説します
こんにちは、ビクアスクリニック秋葉原院長の植木です。
今回は、近年注目を集めているPRP治療について詳しく解説していきます。
PRPとは?
PRPとは、Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)の略で、血小板が多く含まれた血漿を使う治療法です。
昔から行われている安全性の高い治療法の一つです。
ビクアスクリニック秋葉原では、患者様から採血した血液を遠心分離にかけ、血球・血漿・血小板に分離します。
その中の血小板が多く含まれる血漿を使用し、くぼみ部分に注入したり、ダーマペンで穴を開けて塗り込んだりすることで、
血小板の修復作用を利用して肌のしわやハリを改善させるというものです。
さらに、成長因子(FGF)を混ぜることで、ボリュームアップ効果も期待できます。
これをPRPF(PRP+FGF)と呼び、ハリやシワの改善に効果的です。
使用できる部位と効果
PRPは様々な部位に使用できます。主な使用部位と効果は以下の通りです。
- 目の下のクマやくぼみ
- ほうれい線のくぼみ
- 頬のくぼみ
- おでこの丸み
- 首のシワや浮き出た血管・骨
特に、黒グマ(くぼんで影になっているクマ)や青グマ(血流が悪くうっ血した状態で皮膚が薄いために下が透けて見えるクマ)といった
クマの改善には効果的です。
FGFは危険?
FGFを使用した治療で、シコリができたり過剰増殖したりするリスクがあることは確かです。
シコリや過剰増殖が起こる理由には、FGFに脂肪を増殖させていく作用があるためで、
- 量が多い
- 適切ではない層への注入
- PRPの濃度が適切ではない
このような原因によるリスクが存在いたします。
しかし、現在は適切な量のFGFを混ぜるプロトコールが少しずつ確立されており、
「このぐらいの量だったら、そういうリスクはほとんど起こらない」という量が細かく設定されているので、
当クリニックでは今のところ、そのような症例は発生しておりません。
万が一、膨らみすぎた場合でも、1カ月以内(できる限り迅速)であれば修正が可能です。
免疫反応を利用して増やしているため、ステロイド注射や脂肪溶解注射でコントロールできます。
PRPFの効果の持続時間
注射の場合、基本的に1回の施術で効果が現れます。
自分自身の脂肪を増やすため、効果は半永久的ですが、加齢に伴う減少やたるみは避けられません。
患者様には、「おおむね4~5年の効果が期待できる」と説明することが多いです。
小じわの場合は、ダーマペンなどを使用し、1カ月間隔で4~5回の施術を推奨しています。
施術ができない人
癌を患っている方は、成長因子が癌の成長を促進するリスクがあります。
そのため、治療が完全に終了し、3年以上経過している場合を除き、施術を行いません。
ダウンタイム
施術後は多少の腫れが生じますが、2~3日で目立たなくなる方もいます。
ただし血管に当たって内出血が起こってしまった場合は、2週間くらいかけて紫色から黄色に変化していきます。
症例解説(クマ・首)
こちらの女性の場合は、目の下にいわゆる眼窩脂肪(目袋)があり、その下に暗くなっているところは窪みがあります。
目袋の下のくぼみにPRPを注入することで、S字のラインがなだらかになり、クマが目立たなくなります。
治療方法としてはPRP以外にも脱脂という選択肢がありますが、切りたくない方にはPRPで治療をしています。
多少目袋が出ていてもPRPを入れることで、肌のハリが出てくるので、そんなに目立たなくなってきます
首のシワの症例では、ミミズ腫れになるほどしっかりと注入する必要があるのですが、
1カ月くらいすると平らになってほとんど目立たなくなります。
ただし、首の場合は姿勢の問題でまたシワになってしまう場合があるため、施術後も正しい姿勢を心がける必要があります。
他の治療と比較した優位性
ヒアルロン酸注入は効果が半年から1年程度で、脂肪注入は定着率が不明確という欠点がありますが、
PRPは効果が長く続き、予測可能な仕上がりが期待できます。
また、液体状なので、なだらかで細かい部分まで注入できるのが利点です。
PRPについて、YouTube動画でも紹介しておりますので、ぜひご覧ください。