おしりニキビを解消するための治療法とセルフケア
ニキビは、皮脂腺や毛穴がある部位であればどこにでもできる可能性があります。中でも、おしりニキビは治りにくいため、早めに対処することが大切です。
ここでは、おしりニキビを解消するための治療法とセルフケアについて解説します。
おしりニキビとは
おしりニキビは、おしりにできるニキビのことで、放置するとニキビ痕が残ったり、シミができたりする可能性があります。また、化膿すると赤くなり、痛みをともなうようにもなるため、生活に支障をきたす恐れもあるのです。
以上のことから、おしりニキビは早めに対処することが大切といえます。
また、おしりニキビは、おしりの毛穴に汗などが溜まり、そこにアクネ菌が繁殖することで発生します。このような状況は、以下のような理由で作られやすくなるので注意してください。
・ボディソープや石鹸のすすぎ残し
・長時間のデスクワークなどでおしりに継続的な負荷がかかっている
・血行不良やリンパの流れが悪い
・おしりをかく癖がある
・栄養の偏った食事
おしりニキビを解消したいのであれば、まずはこれらの原因を取り除くことが大切です。
おしりニキビの治療法
おしりニキビの治療法には、ニキビ用レーザーやイオン導入、薬物療法などがあります。まずは、ニキビ用レーザーとイオン導入についてみていきましょう。
・ニキビ用レーザー
レーザーでアクネ菌を殺菌するとともに炎症を抑え、おしりニキビができにくい状態を作る治療法です。基本的に、レーザー単独で治療するのではなく、薬物療法やイオン導入などと併用します。
・イオン導入
肌には、ビタミンCやビタミンEなどがよいといわれています。しかし、これらの栄養素は肌への浸透性が低いため、肌に直接塗っても十分な効果が期待できません。
そこで、微弱電流を利用して有効成分をイオン化させる「イオン導入」という治療が発案されました。イオン導入によって肌の奥深くまで有効成分を浸透させ、炎症を抑えたりニキビができにくい肌にしたりします。
薬物療法
おしりニキビの薬物療法では、次のような薬を使用します。
・抗菌剤
アクネ菌を殺菌するとともに繁殖を抑えることを目的として用いられる治療法です。抗菌剤には、ゲンタシンやダラシン、アクアチウムなどがあります。
炎症が起きている状態でなければ効果がないため、炎症をともなう赤ニキビ以上のものにしか使用されません。また、抗菌剤による効果は、アクネ菌以外の皮膚の常在菌にも及ぶため、肌の状態が悪化する可能性があります。
・ビタミン剤
初期のおしりニキビであれば、ビタミンをしっかりと摂取することで改善できる可能性があります。この場合、ビタミンAやビタミンB2、ビタミンCなど皮脂の分泌をコントロールしたり血行を改善したりする栄養素のサプリメントが処方されることが多いです。
・保湿剤
肌の乾燥が根本の原因となっている場合は、保湿剤が処方されます。保湿剤を塗ると角質が柔らかくなり、自然に剥離しやすくなるためです。また、乾燥を未然に防ぐことを目的としても使うことができます。
・ピーリング剤
薬剤で古い角質を剥がし、皮膚の新陳代謝を正常化させることをピーリングといいます。クリニックでは、家庭用のピーリング剤よりも高い効果がある薬剤を使用したケミカルピーリングを受けることが可能です。
おしりニキビのセルフケア
おしりのニキビは、次のようにセルフケアしましょう。
・潰さない
ニキビを潰すと、雑菌が感染して化膿したり、治ったとしてもニキビ痕になったりする可能性があります。
・栄養バランスに優れた食事
ビタミン類を中心として、栄養バランスに優れた食事を摂りましょう。そうすることで肌の新陳代謝が活発になり、ニキビができにくい状態を作ることができます。また、毛穴に詰まった皮脂が排出されることで、ニキビがスムーズに改善する可能性もあります。
・禁煙
タバコに含まれるニコチンには、血行不良を招く作用があります。血行不良が起こると、肌の新陳代謝に必要な栄養が供給されなくなり、新陳代謝が悪くなります。そのため、禁煙することで血行が改善されて肌の新陳代謝が整い、ニキビの改善に繋がる可能性があるのです。
おわりに
おしりは、椅子に座るときに刺激を受けるため、おしりニキビは治りにくいといわれています。
まずは、クリニックで適切な治療を受けて、自宅でセルフケアを行いましょう。