顔や肌とあわせてお悩みの多いデリケートゾーン。「婦人科形成」の主な診療項目を専門医が解説
美容外科・美容皮膚科にいらっしゃる女性の患者様から、デリケートゾーンのお悩みをあわせてご相談いただくことがあります。女性器まわりのお悩みは周囲の人にも話しにくく、知識がつきにくいものです。
今回は、婦人科形成の専門クリニック「なおえビューティークリニック」の院長を務める喜田直江先生に、主な診療項目について解説いただきます。
婦人科形成とは
婦人科形成とは、女性器の機能を改善したり形を整えることで、女性が充実した生活を送るための手助けをするものです。見た目の美しさだけでなく、においが気になる、性交時の痛みがつらいなど、深刻なお悩みを抱えていらっしゃる方が実はとても多いのです。
参照:婦人科形成(女性器形成)とは? | 婦人科形成なら銀座駅徒歩0分のなおえビューティークリニック
小陰唇縮小手術(小陰唇肥大の治療)
小陰唇は、大陰唇の内側にあるヒダ状の皮膚のことです。 平均的な大きさは1cm程度で、ふっくらとして伸縮性があります。先天的に小陰唇が大きい人もいれば、けがや皮膚炎などの外的要因で肥大してしまった人もいます。大きいだけで機能的・美的に問題を感じなければそのままにしておいても問題ありません。
・下着にこすれて違和感や痛みを感じる
・黒ずみが気になる
・尿が飛び散る
・大きさがコンプレックスで婦人科検診に行けない
このようなお悩みがある方は、小陰唇縮小手術を受ける方法があります。肥大した小陰唇を部分的に切除して、小さく形を整える手術です。回復が早く手術跡も目立たないため、手術したことをパートナーなどに気付かれる可能性も低いです。
参照:小陰唇縮小手術(小陰唇肥大手術) | 婦人科形成なら銀座駅徒歩0分のなおえビューティークリニック
処女膜切開・切除手術(処女膜強靭症の治療)
生まれつき処女膜が厚く硬い場合を「処女膜強靭症」といいます。 処女膜強靭症の方は、痛みで性交渉ができない、できても毎回出血してしまうなどのお悩みを抱えています。妊娠・出産を希望される方は特に深く悩んでおられます。
処女膜強靭症の方は「処女膜切開・切除手術」を受けることで、膣の開口部が広がり、痛みや出血なくスムーズに性交渉ができるようになります。
ただし性交痛の原因は多様で、性交渉への強い恐怖がある場合など精神面での治療が必要となることもあります。手術で治るかどうかは、処女膜に詳しい医師に判断してもらいましょう。
参照:処女膜強靭症のセルフチェック方法は?処女膜切開・切除手術も解説 | 婦人科形成なら銀座駅徒歩0分のなおえビューティークリニック
クリトリス包茎手術
クリトリス(陰核)とは、小陰唇上部の突起した部分のこと。男性の亀頭に当たる部分で、女性の感覚を高める神経が集中しています。その陰核を守るように覆っているのが包皮です。男性の場合は手術をして包皮を切除することが多いですが、女性の場合は包皮で守られている状態が正常です。そのため、必ずしも手術が必要なわけではありません。
・垢がたまりやすく、においが気になる
・性交渉時に感じにくい
上記のようなお悩みがある方は、最低限必要な部分は残して包皮を切除することで、清潔を保ち、不感症の改善も期待できます。
参照:クリトリス(陰核)包茎手術 | 婦人科形成なら銀座駅徒歩0分のなおえビューティークリニック
膣縮小手術(膣のゆるみ治療)
加齢や出産など、さまざまな原因で膣がゆるみ、尿漏れやちなら、性交時の満足度の低下などでお悩みの方が多くいらっしゃいます。
近年の膣のゆるみ治療は、超音波、レーザー、フィラーなど種類がたくさん増えていますが、最も効果が高い施術は膣縮小手術です。ゆるんで広がってしまった膣壁を切除して縮小します。ゆるみが強い方、効果を最大化したい方、今後出産をしない方におすすめの治療方法です。
高額な手術であり、施術の難易度が高く医師の技術力が問われる方法でもあるため、信頼してまかせられる医師・クリニックを慎重に選ぶことが重要です。
参照:膣縮小手術(膣壁形成術) | 婦人科形成なら銀座駅徒歩0分のなおえビューティークリニック
ひとりで抱え込まずに相談を
今回は、主な婦人科形成の診療項目についてご紹介しました。手術の他にもさまざまなお悩みに応える治療があるため、医師と相談しながらご自身の状態にあわせた方法を選びましょう。
女性器の悩みは、女性同士であってもなかなか相談できないデリケートな内容です。インターネットではたくさんの情報を検索できますが、婦人科形成の専門家から見ると誤った情報も混在しているのが事実。限られた情報のなかで「私だけ形がおかしいのかも」「痛いのは私の我慢が足りないのではないか」といっそう悩んでしまうこともあります。
まずはひとりで考え込まずに、信頼できるクリニックに相談してみることをおすすめします。
この文章を書いた人
喜田直江(なおえビューティークリニック院長)
産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験後、形成外科医として、形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得したのち、東京銀座でなおえビューティークリニックを開院。婦人科形成の専門医として、どこまでも女性に寄り添う治療を提供している。