切って消すタトゥー除去!切除法のメリットと注意点
こんにちは、ビクアスクリニック秋葉原院長の植木です。
今回は、タトゥー除去の方法のひとつである「切除法」について詳しく説明していきます。
タトゥー除去の治療法
タトゥー除去の方法は大きく分けて2つあります。
ひとつは時間をかけて消していくレーザー治療、もうひとつは外科的な治療で1回で除去する方法です。
外科的な治療には、切除、植皮、剥削(アブレージョン)などがあります。
今回は「切除法」に焦点を当てて解説します。
切除法の症例紹介
症例1:首のタトゥー除去
この方は1回で切り取りたいという希望で来院されました。正常な皮膚をなるべく残し、一本線にならないようジグザグにデザインして切除しました。
1回の治療でインクは一通り除去されました。1ヵ月後は傷が赤く硬い状態ですが、徐々に赤みが落ち着き、傷が柔らかくなります。完成までは3ヵ月~半年ほどかかります。
症例2:腕のタトゥー除去
この方も青色のタトゥーで、レーザーでは時間がかかるため、早く消したいという希望から切除法を選択しました。
傷の幅が広かったため、1回目の切除では一部タトゥーが残りました。
大きく切ると傷跡が長くなるため、皮膚が伸びた時点で残りの部分を切除することで、平らで短い傷跡にできます。
先程と同じく正常な皮膚は取らず、なるべく一直線にならないようにデザインすると、2回目の切除で少しジグザグの感じになります。
3カ月の時点でもまだ少し赤みは残っていますけれども、比較的目立っていません。これから少しずつもっとさらに目立たなくなっていくでしょう。
皮膚は伸びていきますが、1カ月の段階だとまだ皮膚が伸びきっていないケースが多いので、基本的には3カ月から半年くらい開けて次の治療をするというふうにしています。
術後ケア
傷跡が治るまでのケアとして、当院では飲み薬を処方し、傷の盛り上がりを防ぎます。また、傷をこすらないようにしていただき、同時にテーピングで傷の幅が広がらないようにします。
1回目と2回目の間は、正常な皮膚は伸びてほしいけど傷跡は伸びてほしくないので、傷跡を止めておいてあげるという意味で、テーピングをしっかりとやってもらうようにしています。
あまり長く置いておくと糸の跡が骨のような感じで残ってしまうので、抜糸は1週間以内に行い、糸の跡が残らないようにします。
切除法に向かないタトゥーと部位
切除法に向かないタトゥーは、大きすぎて切り取れないものです。
また、新しい傷を作るのを望まれない方も、レーザーの方がきれいにはなるかと思います。
大きいタトゥーでも早く消したい場合は、植皮やEPL法を選択します。
切除法に向かない部位は、指や皮膚の余りがない部位、足首やくるぶしなどに1周するようなタトゥーです。
ただし、皮膚をつまんでみてタトゥーを取れそうな皮膚の余りがあれば切除することもあります。
また、ケロイド体質の方は、頚椎や関節部位の切除は避けた方が良いでしょう。
以上、タトゥー除去の切除法について説明しました。
レーザー治療については別のコラムで解説する予定でので、ぜひそちらもご覧ください。
切除法について、YouTube動画でも紹介しておりますので、ぜひご覧ください。